真名井「大丈夫だよ。
これは私の仕事だから。
北見ちゃんは瀬那の応援
思う存分やっちゃって。」
いつもより少し明るい
真名井さんの振る舞いに心が痛んだ。
そうじゃない。そうじゃ。
雫「理由が欲しいんです。
私がここにいる理由。」
真名井「北見ちゃんがここにいる
理由は瀬那がいるからでしょ?
北見ちゃんは瀬那の応援を
すればいいんだよ。」
雫「...でも。」
真名井「良かったなって思うよ。
瀬那の事、好きだったけど
相手が北見ちゃんなら
仕方ないって思えるんだよね。
だからさ、これからは瀬那を
支えてあげてね。北見ちゃんだけが
瀬那を支えられるから。」
ああ、そうなんだ。そうゆう事か。
今、ハッキリと分かった。
何だかずっと悲しかったのは
何だかずっと不安だったのは
このせいだ。
私はもう鏑木先輩の事を
追いかける事は出来ないんだ。



