私がまた余計な事を
考えなくて済むように。

雫「美味しかったですか?」

瀬那「美味かったよ。
ばあちゃんの飯って感じで。」

雫「それ、褒めてます?」

瀬那「褒めてるよ。
ばあちゃんの飯とか食った事ないから。」

雫「ですね。先輩は...人の悪口は
言わないですもんね。」

瀬那「まあな。」

先輩のその気遣いに。その優しさに。
涙が出そうになった。

でも、決めたんだ。もう泣かない。
私は二度と、泣かない。
絶対に先輩の前でだけは。

優しさを優しさとして
伝えられる先輩に涙を
見せるのはあまりにも申し訳ない。

私のちっぽけな悩みを
先輩に...押し付ける訳にはいかない。