瀬那「この間話したよな。
俺の両親の話。その話には続きがある。
幸い、父親が残した遺産があるから
今、俺は何不自由ない生活を送れてる。
でも...すっぽり穴があいてるんだ。
心のど真ん中に大きな穴が...。
北見の気持ちは痛いほど分かる。」
先輩の言うその心の穴を私は
確かに、理解出来る。
瀬那「なあ、北見。
俺たち、支え合って生きていけないか?
心にすっぽり穴のあいた俺と
心にすっぽり穴のあいたお前なら
支え合える気がするんだ。」
でも、だから...
雫「同情...しちゃダメですよ。
私たちは他人なんですから。
それに、先輩と違って
私の両親は生きてます。
私の両親は私が高校を卒業するまでは
離婚しませんから。...平気ですよ。」
瀬那「戻るのか?お前は地獄に。」
雫「戻ります。だって親ですもん。
今日の事で2人が心を
入れ替えてくれる事を信じます。」
甘える訳にはいかないんだ。



