病院を出た私はある場所へと向かった。
お姉ちゃんと2人だけでよく遊んだ公園へ。
喧嘩ばかりの両親に耐えられなくなった
私たちはよくこの公園に来て
2人だけで遊んでいた。
今では小さくなったブランコも
子供の頃は長かった滑り台も
全部全部懐かしい。
でも、あの頃、何よりも居心地が良かった
大きなペガサスのモニュメントの中に
入った瞬間に哀しみは溢れ出した。
ここでお姉ちゃんと沢山の話をした。
2人に喧嘩して欲しくないだとか
学校の友達にいじめられただとか
両親には話せない話を
お姉ちゃんに沢山した。
思えばあの頃からお姉ちゃんは
1粒の涙も見せなかった。
泣いているのは私ばかり。
お姉ちゃんはいつも
私の頭を撫でてくれた。
大丈夫だよって言ってくれた。
その一言で...お姉ちゃんの温もりで
私は不思議と安心出来た。
お姉ちゃんだけが
私の唯一の心の支えだった。



