別れを告げる、その前だ。
今の先輩の表情は
お姉ちゃんにそっくりだ。
瀬那「あるよ。」
雫「どうゆう理由ですか?」
瀬那「俺は小学生で母親を病気を亡くし
高校1年の入学式の日に父親は自殺した。
父親からの遺書はたった一言だった。
瀬那、頑張れ。
その言葉を書いた時
父さんがどんな気持ちだったのか
俺はもう二度と知る事は出来ない。
毎日、一緒の家にいたのに
一番近くにいたのに...俺は気付けなかった。
父さんがどんな想いをしてるのか。」
耳を塞ぎたくなるような話だった。
話の内容ではなくて、先輩の
気持ちが手に取るように分かって
辛くなった。
瀬那「だから、もう...嫌なんだ。
人と深く関わって、一番近い存在になって
その人の想いまで背負うのは。
1人でいい。1人がいい。
それがお前と付き合えない理由だよ。」



