会場を出た私は自宅近くにある公園へと
やってきた。ここは思い出の場所。
子供の頃は毎日のようにここに通ってた。
いつの間にかここのブランコに乗って
考え事をするのがクセになっていて
今日も私は無意識の内にブランコに乗っていた。
何で、私...先輩にあんな事
言っちゃったんだろう。
そのせいで先輩と梶谷先輩の
仲が壊れたらどうするんだろう。
私に責任取れる?
取れないよ、絶対。
梶谷先輩からも鏑木先輩からも
仲良くしてくれた真名井さんからも
エリカ先輩やユキナ先輩からも
嫌われちゃうかもしれない。
余計な事言うなよ、この偽善者がって
また言われちゃうかもしれない。
誰かを好きになるのって
誰かの味方になるのって
結構、疲れるんだな。
雫「恋愛って...疲れるんだな。」
静かな夜空には私の
虚しい言葉がこだまする。



