だからこそ、先輩には...
そこまで梶谷先輩の事を
大切に思ってる先輩には
大切にして欲しかった。

雫「もしも、この先...誰かにバレて
この事が大事になって、梶谷先輩が
退学になっちゃったら先輩は
後悔しませんか?
そうなった時、先輩はあの時
自分が止めていればって思いませんか?」

分からない事だらけだけど。
全然その気持ちなんて分からないけど。
きっと、伝えなきゃいけない。

雫「梶谷先輩には申し訳ないけど
私は鏑木先輩の事を1番に
考えてしまうんです。
先輩に後悔して欲しくない。
先輩に自分を責めて欲しくない。
そう思っちゃうんです。」

止まっていたはずの涙がまた溢れ出す。
鏑木先輩といると私の涙腺は緩む。

こんな風に泣いた事なんて
最近はなかったのに。

心は強く鍛えられていたはずだったのに。