ーガチャ

微かな光が私を包むと
私の大好きな人の声が聞こえてきた。

瀬那「ここは部外者立入禁止だぞ。」

雫「ですね。勝手に入っちゃって
すみません。」

涙を拭い、部屋を出ようとする
私の背中に向かって鏑木先輩は言った。

瀬那「お前が気にする事じゃない。
これは、サッカー部の問題だから。」

ああ、そっか。鏑木先輩は
知ってたんだ。

雫「余計な事でしたか?」

瀬那「いや、そう頼んだのは俺だ。
でも、まさかお前が
泣くとは思ってなかった。
...だから...ごめん。」

いつかの鏑木先輩の言葉を思い出す。
梶谷先輩が間違った時は
正して欲しいと先輩は言ってた。