ユキナ先輩を見送り会場の外で
私とエリカ先輩は
サッカー部が出てくるのを待った。
待っている間もやっぱり
気持ちは晴れないどころか
さっきよりもモヤモヤは増していった。
誰に伝えなくてもいいけど
せめて、鏑木先輩にだけは
伝えた方がいいんじゃないかって。
例え、そのせいで先輩が
傷付く事になったとしても
そのせいでまた鏑木先輩と梶谷先輩が
喧嘩する事になったとしても
きちんと伝えた方がいいんじゃないかって。
でも、自信がない。不安が消えない。
私のせいで...また私が...
雫「あの、エリカ先輩。」
絵梨花「どうした?」
雫「例えば...匡貴にめちゃくちゃ
言いづらい話があって
そのせいで自分が嫌われちゃったり
その相手が嫌われちゃったりするような
話があった時...エリカ先輩は
素直に話しますか?」
絵梨花「話すよ。」



