先輩手に入れます!


絵梨花「北見ちゃん。どうしたの?
いつもならめちゃくちゃ喜んでるのに
あんまり嬉しそうじゃないね。」

雫「...感動しちゃって...。」

絵梨花「そっか。誰よりもサッカー部を
応援してきたのは北見ちゃんだもんね。」

雫「...はい。」

つきたくもない嘘をついた。

だって、目の前の勝利を
素直に喜ぶエリカ先輩に
そんな事を伝えるべきではないし
伝える必要なんてない。

私の胸に閉まっておけば済む事を
わざわざ誰かに伝える必要などない。

モヤモヤした気持ちのまま
会場を出るとエリカ先輩が立ち止まる。

絵梨花「ごめん、私...ここで
匡貴の事、待っててもいいかな?」

雪菜「私は先に帰るから気にしないで。
北見ちゃんはどうする?」

雫「...私も、鏑木先輩の事
待っててもいいですか?」

雪菜「うん、分かった。
じゃあ、また学校でね!」