いつもなら、ウザイだとか
お節介だとか言われるのに
今日の先輩は何も言わなかった。
雫「先輩は私の顔なんて
見たくないかもしれないけど
たまには後ろ振り返ってくれると
嬉しいです。自分が歩んできた道を
立ち止まって眺めてみるのも
たまには悪くないんじゃないですかね?
先輩が、私の顔なんて見たくないって
言うのなら、私は茂みに隠れます。
だから、たまには立ち止まって
休んで進むべき道じゃないなって
気付いた時は戻って下さい。
どんな道を選んでも、例え険しい岩場でも
私は絶対に先輩の背中を追いかけます。」
私の話をただ、黙って聞いてくれた。
雫「生意気な事を言うのなら
先輩は1人じゃないです。
鬱陶しくても私がいますから。」
怒鳴られながもその期待に応える
山本くんの姿をしっかりと
目に焼き付けていた。



