「親父い。パクの鎖をみてやってよ。」
「なんだ、帰って来るなり・・・。あ、パク・・・。どうした?」
奥の方で作業をしていたヤンダルは、ミルルの話を聞いていなかった。正直、パクがいるとは思っていなかったので、少し抜けた顔をしていた。
「なんだよ。親父、その不抜けた顔は。それよりさ、パクの鎖が錆び錆びなんだよ。ちょっと、みてやってくれない?」
ヤンダルは、あきれ顔でパクに言った。
「本当にお前は母親似だなぁ。お前の親父なら、こんな錆びだらけにする事はなかったぞ。まぁ、少しで終わるから、ミルルと一緒にお茶でも飲んでいろや。」
笑いながら、鎖を手に持ち、工場の方へと歩いていった。