カルフは持てる力を全て費やし、自分が置かれている状況を調べた。結果、わかった事はこうだ。
研究室の外で力を誇示しているものは、時間の流れが目に見えるようになったものだという事。
時間の流れは、過去から未来へ一方方向に進んでいるという事。
研究室は時間の狭間に、孤立して存在しているという事。
こんな感じだ。
そして、不思議な事に、時間の狭間にいると老いというものを感じなかった。この答えを導き出すまでに、何年もの時間を費やした。しかし、まるで昨日の出来事のように、カルフの姿は若いままだった。