自室に戻り、今の状況を確認した。
「な、なんだ・・・。これ・・・。」
言葉を失うしかなかった。ウィルの研究室から、研究施設、その大部分がごっそりと失われていた。残っているのは、資料室とカルフの研究室くらいだ。
少なくとも、昨日の晩までは普通の状態だった。そして、振動や叫び声、とにかく不審なものや気配もなかった。それなのに、こんな状況だ。カルフは激しく混乱した。今まで見た事のない、この激しすぎる現象に、自分自身を見失った。