疲れていたせいもあって、ロドは腰を低くして歩くのを忘れていた。これでは、時間の流れにさらって下さいと言っているようなものだ。その期待に応えるかのように、ロドの体はさらわれた。体はロドの意志とは関係なく、地面を転がり続ける。
鎖が張りつめた。ワイヤーも音を立て、今にも切れそうだ。その事に気がついたロドも、命が切れそうな声をあげた。
「あ、あぁ・・・。」
切れそうになった鎖を直そうと、その場所へ確かめるように歩いていく。
「お願い、切れないで。ヤンダル、あなたの造った鎖だもの、私を、私を見捨てたりしないわよね。」