パクは母親に似て、不器用だった。そして、その不器用なパクが、鎖のメンテナンスをしていた。だから、鎖の状態がいいはずがなかった。ギシギシと音が聞こえる。しかし、時間の流れに遮られ、ロドはその事に全く気がつかなかった。
汚れたナイフを拾い、鞄にしまった。
―――ありがとう、ヤンダル。
ナイフを見つめ、感謝の言葉を述べた。
そして、再び歩き始めた時、鎖は形を成していなかった。