「はぁ、はぁ。」
呼吸が荒くなった。
その呼吸に合わせるように、何かが聞こえてきた。
「はぁ、はぁ。」
「何の音?」
時間の流れは、その力を誇示するかのように、ものすごい音を立てている。そのせいもあって、はっきりと聞き取る事が出来ない。振り返ろうにも、そんな事をすれば、どこかにさらわれてしまいそうだ。
ロドは気にしない事にした。
「パクに、早くパクに、薬をもらって来なきゃ。」
まっすぐ、前を見て歩き出そうとした。