次は脇腹。足。腕。子手。頭。腹。


どれもぎりぎりで避ける沖田。


最後に顔に突き出すもこれも避けられ距離を取られた。


沖「はぁっ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・」


土「・・・マジかよ。」


隊士「沖田さんが・・・」



肩で息をし、じんわりと額に汗をうかべる沖田。


比べて息を乱さず汗すらかいてない私。



「・・・へぇ、なかなかやる。流石天才剣士どのだな。」



嫌味たっぷりの皮肉に沖田が眉を顰める。



沖「はぁっ・・・はぁっ・・・、あなた、何者なんですか・・・、」



「言ったろ?ただの通りすがりの旅人だ。」



にやりと笑う。



「さて、決着をつけよう。」


沖「・・・」



そう言うと、沖田が目を閉じ、木刀を上段に構えた。


得意の三段突きか。


これを見て、誰もが沖田が勝つと確信した。



沖「・・・ぃいいやぁああああっ!!」



今までのどの攻撃より一段速い攻撃。


ん、やっぱりまだまだ遅い。


それを全て避ける。