「・・・相手は?」


沖「はいはーい!やりたいです!」


土「じゃ、総司な。」


沖「僕、この人とがいいです。」



指をこっちに向けて指す沖田。


人様に指さしちゃだめって習わなかったか。



「・・・いいよ。」



ちょっとむかむかしたし、剣で晴らしてやる。



沖「竹刀と木刀、どっちがいいですか?」


「木刀」


ひゅんと飛んできた木刀を掴んで構える。


さて、新選組最強の天才剣士と呼ばれる実力、見させてね。


暇つぶしくらいにはなってほしいな。


にやりと口角が上がるのが自分ても分かる。



土「それでは・・・、はじめ!」



そう言われても、お互い動かない。



沖「んーあなた、強いですね。隙が全くありません。」


「・・・減らず口叩いてると負けるけど。」


沖「そうですねぇ、じゃあ行きますよっ!」



そんな声と同時に沖田が飛び出してくる。


そこそこ速いな。


突き出されてくる木刀を身体を少しずらして躱す。



沖「っ、」



突く。薙ぐ。払う。振り上げる。振り下ろす。


躱す。躱す。躱す。躱す。


ただひらすらに沖田の木刀を躱した。



沖「躱してるだけじゃっ、勝負はつきませんよっ!」


「・・・そうだね、そろそろ攻めさせてもらうよ。」


木刀を払い、肩に突き出す。



沖「っ!」



間一髪で避けられた。