1週間後の夜

「仕事だ。この組を潰しに行け」
「はい」

前と同じだ、足に鎖を付けられてアイツに呼ばれる時以外は出られない
窓があったのに、コンクリートか何かで塞がれ
ドアを閉めてしまえば、辺りは闇だ
陽の光が無いから、時間感覚が無くなり、あれからどれくらい経ったのか分からない
辛い…、悲しい感情は無い…けど

『マスターには感情を消す様言われたけど、あの坊やを想う感情は残してあげる
もう二度と《人間》としては会えないんだから、可哀想にねぇ?
届かない想いを一生持ち続ける哀れな人形、アンタにはピッタリねぇ』

「蓮…」

記憶がある、蓮の記憶が