俺の考えてる事が分かったのか、蓮は苦笑して

「紫音が姉さんって呼ばなくても、確信はあった」
「…何で」
「怪我を負った時、俺の目の前にいたんだ。
その時、フードが取れて素顔を見た。
カラコンが取れてて左目が赤色だと分かった、ペンタクルも
俺に見せてくれた笑顔も、あの頃と変わらねぇ…
それに…」

蓮は自分の胸元を指差して

「ネックレス、アレって特注品だったろ?」
「…」

蓮は俺の横まで来て座り、姉さんを見る

「紫音、もういい。隠さなくていい。俺も、栞を見つけた」

ああ、ああ…やっと、蓮が姉さんと会えたのか

「…っく、…っう」
「今まで、頑張ったな。紫音」

蓮が俺の頭をポンッポンッと優しく叩く

「ずっと…ずっと…、言いたかったんだ。でも、」
「栞に口止めされてたんだよな、兄貴や和士さんにも」
「…っゴメン、蓮…っ」
「もう、いいんだ。会えたから、見つけたから。だから紫音、全部話してくれるよな?」
「…その事、なんだけど「そろそろいいか?」」

和士さんが入ってきた

「今日はもう遅い、布団を用意した。休め」
「ありがとうございます。でも、姉さんと離れたくない」
「俺もだ」
「……そう言うだろうとは思ってたよ。ほら」

和士さんが2人分の布団を部屋の隅に置き

「ちゃんと、休めよ」

「蓮」
「そうだな、少し休むか」

俺達は姉さんを挟んで、布団を敷いて眠った