「あ、総長!今紫音さんと神凪さんが来ました!」
「ああ、分かってる」

部屋に入れば

「あ、蓮。久し振り」
「…どうも」

紫音が俺に声を掛け
雫は一瞬目線を合わせ、一言だけ

「おう、久し振りだな」

俺も座り、2人を見る
雫は変わってねぇが、
紫音は…何だろな、穏やかな表情といい、雰囲気が変わってる

「紫音、雫も今まで何してたんだよ?」
「倉庫に来ないって連絡があってから、一ヶ月も経って、少し心配してたんですよ?
雫さんも、全然会えませんでしたし」
「悪い、実は親戚の方で用があって」
「そうだったんですか。っていうか…紫音、口数が多くなりましたね。
雰囲気も前と違いますね」
「それ、俺も思った」
「そうか?」
「ああ。前は人を寄せ付けないって感じだったけど」
「そんなだったか?でもまあ、これが本当の俺だな」
「そっちの方が良いです」
「だな!無口ってのもクールでカッコいいと思ってたけど、そういう紫音もいい!」
「サンキュ」

紫音と朔、春也が話してる間、俺はずっと雫を見てる
雫は腕を組んで俯いて目を瞑ったまま動かない

「雫!お前も何やってたんだ?」
「…」

春也が声を掛けるが、何も答えない