翌日
紫音と親戚の家へ
予め、紫音に家の人に話をしとく様頼んだから、誰も居ない

「私の肩に手を乗せて、運ぶ荷物を見て部屋をイメージしてて」

紫音が肩に触れるのを確認して
《テレポート》
荷物がスッと消える
それを繰り返し、あっという間に部屋が綺麗に

「ありがと、助かった」
「これ位、全然」
「じゃあ、帰ろっか」
「そうね」
「姉さんとこに行っていい?」
「荷物は?」
「今度でいいよ。姉さんと少しでも一緒にいたい」

家を出た後、紫音がジッと見つめてくる

「何?」

紫音が片手を出してくる
思わず周囲を見て、誰もいないのを確認する

「大丈夫、誰も見てないよ。コレがあるし」

今、姉さんにとって危険は無い
そういう意味で大丈夫と言ったけど

「そうじゃない」
「?」
「紫音と…こうやって手を繋ぐのが嬉しくて、恥ずかしくて、
誰も見てないか心配だっただけ」
「…」

手を出したまま思わず固まる

「? 紫音?」

コトリと首を傾げる姉さん
可愛い…

「あ、いや…うん、そっか。大丈夫、誰も見てないから、繋ご」
「うん」

姉さんと手を繋ぐ、ギュッと握れば握り返してくれる
こんな近くに姉さんがいる、探してた姉さんが
俺は嬉しさで胸一杯にして歩いた