紅葉色の恋に射抜かれて

「楓のひたむきさと、折れない芯 しん の強さから、いつの間にか。俺は目が離せなくなってた」

「うれしいです、ありがとうございます。私のことを好きになってくれて」


心から笑うと、弓月先輩は眩しげに目を細める。

その視線と、的にあてなきゃいけないという緊張感。

それから人生で初めての告白に、今頃になってじわりと汗をかいてしまった私は、いそいそと荷物棚へ向かって歩く。


「楓、なにをしてるんだ?」

「えっと、その……熱くなってきちゃいまして」


私はフローズンミントのシーブリーズを首筋に塗って、気持ちを落ち着けようとする。

それを見ていた弓月先輩は、ふと思い立ったように自分のシーブリーズを棚から 取り出して、私の前に立った。


「俺たちの関係が変わったことを部員に知られれば、俺が楓を贔屓してるだとか、難癖をつけられる可能性があるからな」

「え? なんの話ですか?」

「楓、機会を見てみんなには話そう。だから、それまでは……」


ふいに言葉を切った弓月先輩は、私のシーブリーズに自分のシーブリーズのキャップをつけ換えた。

それから、私のキャップには【Y】、弓月先輩のキャップには【K】とマジックで小さく書く。