「また来たんですか?」
素っ気なく言い放ったその子は遠目から見ても迷惑そうだったが、生徒会長はめげずに「うん。香 か 織 おり ちゃんに会いたくて」と笑顔を向けている。
その光景を見ただけで、生徒会長があの香織さんに好意を寄せているのがわかった。
恋か……。
ふと、高校見学の日に弓道場で見た葉山先輩の姿が脳裏に蘇った。
キレイな射形と弓を引く真剣な横顔に息をするのも忘れて、目を奪われていたあの瞬間。
私は恋にも 似た胸の高鳴りに襲われた。
今も思い出しただけなのに脈が早まり、私は慌てて生徒会長と香織さんに背を向ける。
憧れないわけじゃないけど、恋なんてしてる場合じゃない。
それよりも練習!
胸にわきあがる熱い感情に気づかないふりをして、私は弓道場へ急いだ。
弓道場に辿り着くと、さっそく袴に着替えながら、私は気合を入れるようにフロー ズンミントのシーブリーズを首筋や腕に塗る。
このひんやりした感覚が私の頭をすっきりさせてくれるから、練習前には必ず使っていた。
素っ気なく言い放ったその子は遠目から見ても迷惑そうだったが、生徒会長はめげずに「うん。香 か 織 おり ちゃんに会いたくて」と笑顔を向けている。
その光景を見ただけで、生徒会長があの香織さんに好意を寄せているのがわかった。
恋か……。
ふと、高校見学の日に弓道場で見た葉山先輩の姿が脳裏に蘇った。
キレイな射形と弓を引く真剣な横顔に息をするのも忘れて、目を奪われていたあの瞬間。
私は恋にも 似た胸の高鳴りに襲われた。
今も思い出しただけなのに脈が早まり、私は慌てて生徒会長と香織さんに背を向ける。
憧れないわけじゃないけど、恋なんてしてる場合じゃない。
それよりも練習!
胸にわきあがる熱い感情に気づかないふりをして、私は弓道場へ急いだ。
弓道場に辿り着くと、さっそく袴に着替えながら、私は気合を入れるようにフロー ズンミントのシーブリーズを首筋や腕に塗る。
このひんやりした感覚が私の頭をすっきりさせてくれるから、練習前には必ず使っていた。


