注文を終え、メニュー表をテーブルの隅に返す。そんな私の手元に視線を向け、高木君が笑いながら言った。


「やっぱり岩永さんは、チョコ民党だったな」

「ん? なにそれ」

「チョコミント好きの人の呼び名。聞いたことない?」

「ないわよ。今の流行?」

「そうなのかな。ここ数年、店頭にチョコミント系の菓子類が並び出すと、巷では湧いてるみたいだけど」


 ミント系って、結構好みが別れるよね。苦手な人の言い分には、歯磨き粉を食べているみたいで嫌だとか言われちゃうことが多いけれど。
 チョコミントのアイスは暑い夏に食べても、後味もサッパリしている感じが、私は好きだ。


「毎年この時期になると、岩永さんがチョコミント系のものを口に運んでいるの見かけてたから。もしかして、って思ってたんだ」


 よく見てるなぁ。というか、変なところを観察してないでよ。
敢えて言われてしまうと、今後食べ辛くなるじゃない。
 あれ? そういえば、さっき頼んでもいないのに買って来てくれたアイスも、チョコミントだったな。


「好きな人の好み位、把握済みだよ」


 なんか、さっきからシテヤラレタ感が凄いんですけど。
高木君って、人のこと見ていないようで見てる人だったんだなぁ。