その日の次の日、病院に警察が来る日が決まった。

今週末、金曜日に話を聞きに来るらしい。

俺は、それを穂海ちゃんに伝え、話ができるようにセッティングしなければならない。

……残された時間は少ない、その中でどの方法が穂海ちゃんにとって最善かを考える。

やはり、まだ"大人"自体に恐怖を抱いている現状で、知らない警察官といきなり事情聴取は辛いだろう。

俺が入っても、きっと状況はそう変わらない。

一番いいのは、警察に別室で待機してもらって俺が伝えに行く方法だけど、そうなると偽装の可能性もありるのできっと警察は許してくれないだろう。

……今から恐怖心を完璧に除くのも難しいだろうし…

どうしたものか…………

そう考えていた時、ふいに肩をポンポンっと叩かれた。

振り向くと、兄貴がいた。

どこからか、話を聞いたようで小さく手招きをしてから誰も使っていない部屋に通された。