「悪いことは言わない、穂海ちゃんを養ってあげる自信と覚悟がないなら、期待させちゃダメだよ。それは、かえって穂海ちゃんを辛くさせる。…でも、もし、瀬川くんがどうしても穂海ちゃんを助けてあげたいなら、ちゃんと覚悟を持って、今の話と瀬川くんの気持ちを伝えな。」

そう言った清水先生は、今までにないくらい真剣な目をしていた。

きっと、前苑の件があったから、自分がその立場だったから言えることなんだろうな。

「わかりました。ありがとうございます。…明日、ちゃんともう1回話そうと思います。」

そう言って、お辞儀をしてから、俺は自分の席に戻った。