お寺の階段を登ると楓がいた
「待った?」
「ううん、すごい汗走ってきたの?」
「少しだけ……神社の一番上にいたから」
楓はバックからタオルを出して渡す
「どうぞ使って」
「ありがとう」
こういう優しい気配りは楓のいいところだと素直に思う
「意外と暗いな」
「うん、びっくりした夜は怖いかも」
「楓は怖がり?」
「うん」
楓が口を開く
「何か食べた?」
「焼きそば食べた」
「たこ焼きあるけどたべる?」
「食べる」
楓は優真にたこ焼きを開けて渡す
「少し冷めちゃってるかも」
「大丈夫」
たこ焼きを頬張り食べていると楓がじーっとみていた
「ん?楓も食べる?」
つまようじに刺したたこ焼きを楓の口に持っていく
「あーん」
「あの……一口は無理かも」
「あー、待って」
優真はつまようじで器用に二つにたこ焼きを割る
「はい」
楓は小さい口を開けてパクっと口に入れた
「やっぱ冷めてるね(笑)」
「冷めても上手いよ、はい」
「待って、モグモグ」
可愛いな~
楓の食べ終わるのをつまようじに刺したまま持っている優真はホラホラというように楓の口のまわりでたこ焼きを揺らす
「もう~意地悪なんだから(笑)」
楓がたこ焼きを口に入れた時、ガサっと音がした
楓はびっくりして優真の腕をつかむ
「ちょっと見てくる、ネコかな」
たこ焼きを楓に渡し優真は音のした方向にそっと歩いていく
優真はすぐ戻ってきた
「ネコだった?」
「いや、人というか高校生っぽいカップルがイチャイチャしてた」
「お祭りの帰りかな」
「多分な」
優真は残りのたこ焼きを急いで食べる
さっきのカップルは濃厚な大人のキスをしてた、早くここから去ったほうがいいと優真は感じた
「どうしたの?」
「ん?あんまり遅くなると楓の親が心配するだろ?」
「あー、うんありがと」
もう少し一緒にいたいのにな……
「ご馳走さま、家まで送るよ」
「うん」
優真は楓を家まで送っていく
「ここなの」
「でかいな」
「普通だよ、少し高いとこにあるからそう見えるんじゃないかな~」
「でも、自分の部屋あるだろ?羨ましい」
「私は一人っ子だから(笑)今度遊びにきてね」
「えっ、いいの?」
「前に泉も来たよ」



