次は母親と家事をした。

　ご飯作って、洗濯をして、掃除をして。

　毎日こんな大変なことをしてるのかと、ありがたみを改めて感じた。

　母親に聞いてみた。

　「こんなに大変なのに嫌にならないの？」

　「そうねぇ、これが私の仕事だから。確かに大変だけれど今はとても楽しく出来てるわ」

　「何で？」

　「何でって、楓奏が手伝ってくれてるからよ。いつもは一人だけれど今日は楓奏が手伝ってくれたから嬉しくて楽しくて仕方ないわ！」

　母親は本当に楽しそうに嬉しそうに笑う。

　「また、学校行くから朝は手伝えないだろうけど夜は手伝うよ」

　「…ありがとう楓奏」

　母親は優しく微笑んで僕の頭を撫でる。

　優しくて懐かしく思った。