限りある命と限りのない願い。

 気を遣ってほしくなかった。

 また昔みたいに遊びたかった。

 全部僕の我儘なのは分かってる。

 けれども失くしたくなかったから。

 楽しかったあの光景を。

 「だから陽多には黙ってた。きっとあの時倒れなかったら死ぬまでずっと黙ってた」

 ああ、僕はこんなにも涙もろかっただろうか。

 でももう君は知ってしまったから。

 僕は俯く。

 君から返ってくる答えを恐れて。

 「阿保か」

 「え…」

 「そう簡単に変わりゃしねえよ。それに俺も楽しかったしな、お前から楽しみを奪うほど薄情じゃない!」

 「なあ、楓奏。もっとたくさんのこと話そう。沢山経験を増やして思い出も何もかも増やしていこう。お前はここで立ち止まるような奴じゃないだろ?」

 変わらない、何も変わってない。

 僕はまだ動ける。

 歩けて走れて、やりたいことは沢山あるから立ち止まってる暇なんてない。

 僕の命はいつまで持つか分からないけれど、やれるところまでやってみたい。

 やっぱり僕の親友は凄いって改めて思った。