表からは毎日の何でもない日記を、裏からは自分の願いを僕は並べていく。

 書いてて気づいたことがある。

 日常よりも願いの方が多いこと。

 「…全部は出来ないかもだけれど」

 書いたからには、夢を見たからには成し遂げてみたい。

 裏のページを捲り一番上の行を見る。

 小さい頃の夢を書いてみた。

 運動は最低限しかできないけれど。

 『・野球が好きなお父さんとバッティングセンターに行く。』

 僕の体が弱かったから、父親の夢も自然と消えた。

 今だからこそ、叶えたい。

 それが自分にできることであれば必ず。

 数値が安定したら退院って医者も言っていた。

 「よし、頑張ろう」

 このノートが僕を生かしてくれる。