翌日、陽多が学校に行った後リビングで話すことになった。

 「楓奏君。君の病気のこと昨夜、妻から聞いたよ」

 陽多の父親は偶然にも今日は休みようだ。

 「僕にも良く分からなくて。学校で倒れて救急車で運ばれて、目が覚めたら父と母に説明されて医者には余命宣告されて…」

 「本当に死んじゃうの?」

 その言葉に僕は首を横に振る。

 「分かりません。憶測か推測か、いつまで生きれるかは分からないけれど僕は…僕自身は生きていたいから。でも本当に陽多には内緒にしててください」

 僕は頭を下げる。

 状態が悪くなって学校をやめたこともこの人達には話した。

 心配だけはかけたくなかった。

 態度が変わると、思ってしまったから。