既にエロスイッチの入ってる柊真さんは、嫌だと言う。

真美さんをあそこまで追い込んだのには、私達にも責任がある。
もっと早く、彼女の気持ちに気付いて対処していれば、彼女があそこまで不安になる事も無かった。
勿論、煽るような事をしたのは私だが、私達は上司として、失格だ。
そして、生田さんも夫として失格だ。
仕事の出来る王子様と言われた生田さんが、愛する妻の気持ちに添うことが出来ないなんて、ありえない!

「生田さん、真美さんの側に居てあげて?」

「でも…」

「恭子、俺は行かないぞ?」

「あっそ?
じゃ、私一人で行ってくるわ?
生田さん、鍵貸して?」

「恭子!」

「大事な部下の幸せ望むなら、ここは私の言う事聞いて!
じゃないと、私達の未来も危ういよ?」

私の脅しとも言える言葉に、柊真さんは渋々生田さんから鍵を受け取った。

「恭子、帰って来たら覚えてろよ?
今夜は寝かさないからな!」

「望むところよ!」と私は親指を立てて見せた。