かつて、この世界は争いの連鎖に堕ちていた。しかし、平和を願う人々のために「世界平和対策本部」が作られ、百年続いた世界大戦は終焉を迎えることとなる。

世界平和対策本部のメンバーであったジャック・グラスは、世界を再び戦争の道へ進ませようとしたが、タンバリー国の王女たちによって阻止され監獄送りになった。

一度は脱獄をし、王女を誘拐したものの逮捕され、今は厳重警戒のもと収監されている。

世界平和について調べてみると、このような情報が山ほど出てくる。まあ、全て真実なのだが……。

図書室にいる俺は本を閉じ、棚に戻す。「世界の歴史」と書かれた紙が貼ってある棚が憎らしい。

俺の名前はトバイアス・ジョーンズ。ギール国の監獄に収監されている囚人だ。

なぜ逮捕されたかというと、俺はジャック・グラス様の命令を受け、いくつもの事件を起こした。爆発や事故をな……。

忠実に仕事をする俺は、ジャック様から信頼され、ジャック様の右腕とも呼ばれた。しかし、ジャック様が逮捕される少し前に警察に捕まってしまったのだ。