____9月。夏休みの余韻に浸りつつ、憂鬱の重さが詰まったリュックを背負って学校へ向かう。

どこにでもあるような公立中学校への通学路。セミの声も減り、二学期だということを思い知らされる。

靴箱には、しばらく会っていなかったクラスメイト。

「あ、由美佳おはよ。」
「おはよ!」

同じ部活の亜由に声を掛けられる。

「あ、由美佳!あのね、由美佳と仲良くしたい子がいるんだって!」