舞香の近くの女子達も手を
ブンブン、バシバシと振り返した。

目には当たるし髪は乱れるし散々な
目にあった。

「ギャャャヤ大吾が私に手を振ったー」
「大吾がぁ、私を見たー‼」
「ちがぅー私に笑ったぁぁぁぁー」
大吾に向けて振られる手が
バシバシバシバシ

容赦なくぶりまわされる。
三人の人気は
この地区予選大会が放送されてからと言うものは凄みがあった。

マネージャーも、4人
それ以上の押しかけマネージャーもいたが、監督が追い出していた。

大吾、直樹、祐一のシュートが次々と決まり勝ち上がった。


いよいよインターハイへと進む。
試合がテレビ放送されてから
舞香と大吾は、教室でしか会えなくなっていた。

大吾の周りには女の子が取り囲んでよりつけない。


そんな2人を焦れったく思った由美が、一緒に大吾の練習上がりを待とうといいだした。

由美と暫くカフエに行きパフェを
食べたりタピオカを飲んだり。

本屋によりマンガよんだり、久しぶりの放課後を楽しんだ。

練習が終わる頃学校に戻り体育館へいってみた。

1年生のマネジャーが大吾に飲料水を手渡していた。
先輩、先輩と甘える姿は可愛らしくその子に見覚えがあった。

大吾と女の子は、更衣室の入り口で待ち合わせをして、2人で寄り添う様に駅へと向かって歩き出した。


由美が
「あ、あ、アハハはは😅、は
あ、あれだよ〜
の、乗る電車が同じなんだよ~
大吾ってサー面倒見がいいじゃん。
気にしない方がいいよ〜」
フウ


「そ、そっだよね〜
気にしてなぁいってぇ〜」
アハハハ

気まずい雰囲気が、二人に
流れた。
由美も何か変だと思ったはずだ、
何故なら普通の由美なら

「ゴラァ大吾、ウワキかぁ〜
なにやってんだぁ~あ‼」

って詰め寄るはずなのに
それができない何かが
2人の雰囲気から感じたからだ。


舞香も、由美も、二人の後を付いて行かなかった。。

そこまでやれば元カノの
ヤキモチ妬きのストーカーと彼女から
言われそうだったから。
しかも...彼女は、..


なんかモンモンとした時間が流れた。

「おはよ、舞香」

大吾は、何食わぬ顔で挨拶をする。
舞香は、目を合わせず

「おはよう…(๑´・_・`๑)」
テンション低く答える。
舞香の調子に首を傾けながら直樹祐一に

「舞香機嫌ワルイんだけど...」


「あれだ、あれだよ。
女の子の日‼」

「あんまりつつかねー方が
良くね‼」

2人の意見に納得して
あまり近寄らず当たらず
触らずで過ごした。


次の日も、コッソリ大吾を待った。

そんなこととも知らない大吾は、
また、あの可愛らしい、あどけない微笑みに癒されているのか
満面な笑で2人並んで歩いていた。

楽しそうに大吾は、ちょっかい
出したりそれを嬉しそうに

「もうっ、せんぱ~いったらァ。」
ほっぺなんか膨らませてたり
イチャイチャに見えなくもナイ‼

駅のホームで彼女が、大吾の腕に手を
からめた。


「大吾、御願い
払い除けてよ~。」