キリンくんはヒーローじゃない
恋愛(ピュア)
0
赤松杏子/著
- 作品番号
- 1565536
- 最終更新
- 2021/11/21
- 総文字数
- 82,864
- ページ数
- 116ページ
- ステータス
- 未完結
- PV数
- 452
- いいね数
- 0
.
.
「狐井さんって、なに考えてるかわからないよね」
「いつも、誰かを見下してる感じがする」
.
.
周りのひとより鋭いこの目つきが原因で、
嫌われてしまうのも、
孤立してしまうのもどうしようもないって、
諦めていた。
どうせ、
誰もわたしをわかってくれないんだし、
理解してくれるのは
漫画の中の王子さまだけでいいって、
思ってた。
それなのに、あなたが現れるなんて。
誰にも見つからないようにと
頑丈に作り上げた鎖の住処は、
いとも容易く
優しく手を差し伸べるあなたのせいで、
ゆっくりと解かれていく。
手をとった瞬間、
もしかしたらあなたはわたしを助けにきてくれた
運命の王子さまなのかもしれない、
と思ったけど。
顔を見上げたわたしは、
どこか違和感を覚えて、
静かにこちらを見据えてくる彼を
しばらく見つめてから、
確信した。
「キリンくんは、
(わたしの理想とする)ヒーローじゃない!」
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「狐井さんって、なに考えてるかわからないよね」
「いつも、誰かを見下してる感じがする」
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周りのひとより鋭いこの目つきが原因で、
嫌われてしまうのも、
孤立してしまうのもどうしようもないって、
諦めていた。
どうせ、
誰もわたしをわかってくれないんだし、
理解してくれるのは
漫画の中の王子さまだけでいいって、
思ってた。
それなのに、あなたが現れるなんて。
誰にも見つからないようにと
頑丈に作り上げた鎖の住処は、
いとも容易く
優しく手を差し伸べるあなたのせいで、
ゆっくりと解かれていく。
手をとった瞬間、
もしかしたらあなたはわたしを助けにきてくれた
運命の王子さまなのかもしれない、
と思ったけど。
顔を見上げたわたしは、
どこか違和感を覚えて、
静かにこちらを見据えてくる彼を
しばらく見つめてから、
確信した。
「キリンくんは、
(わたしの理想とする)ヒーローじゃない!」
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