「ちょうどバスケ終わったから応援に来たよ!」
「お、さんきゅ」
悠真のチームメイトを見ようと辺りを見回すと、なぜかこっちをじっと見てる一人の男子と目が合った。
不思議に思った途端、その男子はずんずんと歩いてくる。
「え、」
そして私たちの前で立ち止まると、
「悠真ぁ!お前、彼女いたのか!」
と、泣きながら悠真に抱きついた。
「しかも彼女さん、俺らのクラスの地味子ちゃんじゃーん!」と続ける彼。
地味子、ということは必然的に私か。
というか彼女じゃないんですけどね。
「……いや、彼女じゃないけど」
男子の手をべりっと剥がしながら、私が思ってたことを代弁してくれた悠真。
でも!
めっちゃ眉にシワよってますけど。
明らかに迷惑だってオーラが漂ってますけど!
私が彼女だって勘違いされるのそんなに嫌か!
さすがに傷つくぞー!
「あれ!?そうなの!?つか、まともに返事してくれたの初めてじゃない!?」
「……うるさい白川」
悠真は心底迷惑そうに、白川と呼ばれた男子を睨んだ。
白川……って、もしかして!
「悠真の友だちの!?」
「違うから」
友だち、という言葉にすぐ反応して否定する悠真。
そんな悠真を見て白川くんは、
「えぇ!?悠真、俺のこと友だちだと思ってなかったの!?」
と、叫び出した。
