人に好意を持たれるなんて、私にとってそうそうない事だった。
友達と呼べる人はいたが、中学時代から親友なんて存在がいなけりゃ、彼氏もできたことがない。
ましてや学校なんてろくに行っていなかった。
理由は体調不良。
いいや、そんなの建前だ。
本当はクラスの居心地の悪さだ。
中学1年の時の私のクラスは最悪なことに気が強い女子ばかり集まっていた。
そのような女子ばかりでグループを作っていて、私のような通称「陰キャ」はあの人達の眼中には映っていないようだった。
女子とはあまり仲良くできなかった。
中2になって気の合う友達が1人できた。
その子とは共通の趣味をもっていて、よく飽きるまで話していた。
その子がいるまでは学校に楽しく行けていた。
中2の夏。
私はその子と共通の趣味のイベントに行っていた。
帰り道のことだった。
イベントの余韻のせいで気分が浮かれていたからだろうか。会場から駅に向かう途中の交差点で、その子だけ赤信号を渡ってしまった。
刹那、左から直進してきた普通乗用車に轢かれた。
結構なスピードが出ていたせいだろうか。
衝撃であの子の左腕が引きちぎられていた。
死んだ。
私の、すぐ目の前で。
腕が引きちぎられた衝撃で、私の服に血がついた。
時代劇で見るような、あの返り血みたいに。
さっきまで私とあんなに楽しそうに話してたのに、今は無残な姿になっていた。
怖いとか、悲しいとか、そういう感情がすぐに現れなかった。私はただ呆然とその場に立ち尽くすことしか出来なかった。
