一瞬、バレたかと思った。 「…知らないです」 お姫様、そう呼ばれているのは青木千代。 【紅蓮連合】のお姫様。 誰もが憧れる地位。 そんな地位に立っている青木に、傷を作っているのは私ですなんて言ってみろ。 確実に明日の光は見られなくなる。 「そう…何か変わったことあったら教えて頂戴」 「…はい」 そう言って輝彦とランさんは屋上へと続く階段を上っていってしまった。 はぁ、一つため息を吐く。