時間はあっという間に過ぎ、お昼休みになった。


私はお茶を買いに行こうと、一人で自動販売機に足を向ける。

ガヤガヤと煩い廊下を抜け、一階まで廊下を駆け下りればすぐそこに自動販売機が3台並んでいる。


いつもはガランとしている販売機の前に、数人の人が飲み物を買おうと並んでいた。


販売機3台もあるんだから他のところで買えばいいのに、なんで1台に固執してるんだよ。って思いながら、私は空いていた販売機で迷わずお茶を購入する。


横でまだ選んでいた人物をちらりとみると、

「あらぁー?さおりんじゃない?」

相手も私を見ていた。


「…どうも」

このパンチのある声で、見なくても誰だかわかる。