大人しく私は秀虎にお姫様抱っこをされて二階へと上がった。
二階には扉が3つあって、秀虎は空いている扉へと足を向ける。
階段を上ってすぐの入り口の扉には【診察】と書かれたプラカードが飾られていた。
中に入ると、そこはもう本当に病院の中かと錯覚するような真っ白い空間。
「トラ、ここに座らせろ」
私たちの後に続いて入ってきた松田さんは診察台の上へと私を下ろすように言った。
そして、松田さんはガサゴソと何かを探すように器具を漁る。
そっと降ろされた診察台の上は冷たくて、冷んやりしてて気持ちよかった。
「…じゃ、頑張れよ沙織」
「え?」
「健闘を祈る」
そう言って早足に出て行った秀虎。
え?一緒に居てくれるんじゃないの…?


