「…すみません」 ハッと我に返り、照彦に謝ると、 「いいわよ、別に」 オネエ口調の照彦は、気にする様子もなく私を見ていた。 …そして、紅蓮連合の幹部達の視線が痛い。 黒塗りの車から降りてきたランさんは興味無さげにタバコを吸っていた。 「…あの」 「なぁに?」 こんなとこ、本当は頼みたくないんだけど… 「秀虎に、私のこと聞かれても何も言わないでください…」 俯きながら、そう言うと。 「あ?」 その言葉を聞き、ビクッと身体が跳ね上がった。