「…あっ」 不意に持っていた本がパサリと落ちる 「誰かいるの?」 そこに気がついた青木は凛とした声で視覚になっていて見えなかった相手が私だとは思ってなかったのか、目を見開いた。 「なに?」 どうしてそんなに目を見開いて私を凝視しているのか謎に感じつつ、やっぱり私は悪態を吐く。 「…別に」 すぐ目を逸らし本に視線を戻す青木。 …だったら見てんじゃねーよ。