「じゃあ行こうか沙織ちゃん」
語尾にハートでもつきそうな言い方に心底吐き気がする。
こんな顔面偏差値百点満点中3くらいの男にそんなこと言われたって全然嬉しくもないし、むしろ嫌な顔しかできない。
肩を組まれてどんどん人気のない方へと連れて行かれることへの恐怖心が少しずつ、少しずつ大きくなっている。
花火大会の会場からは少し歩き、人気がない倉庫へと連れてこられた私は冷や汗が半端じゃない。
男はスマホで誰かと連絡を取ってすぐにポケットへと入れる。
嫌な予感しかない…
もしかしたら私今日ここで…
最悪なことが頭をよぎっては消え、よぎっては消える。


