相手にされてないと知ってか知らなくてか、ずっと腕を持たれている私は心底うんざりしていた。 どうしてこんなナンパ野郎には好かれて本当に好きな人には見向きもしてもらえないんだろう。本当に嫌になっちゃう。 「話してってば!」 強い口調でそう言えば、ナンパ野郎は先ほどにも増してニヤニヤと汚らしい笑みを浮かべる。 その笑いに背筋がゾッとした。 笑いだけじゃない… こいつ……… 刃物を持ってる。