父親の横を通り過ぎるのに‥‥
父親は女の子だけを見て歩いていた
いくら女の子の格好をしていたとしても‥‥
我が子が解らないの?父さん‥‥‥
玲音は‥‥‥
父親を遠くに感じた
遠いよ
誰よりも遠いよ父さん‥‥
玲音は泣いていた
亮平はそんな玲音を抱き締めた
「大人は身勝手だ
俺達は‥‥そんな大人にはならねぇようにしよう‥‥」
亮平はそう言った
「亮平‥‥オレ達は‥‥何で子供なんだろ?」
無力な子供なんだろ‥‥
自分の未来もままならい‥‥
この先‥‥家族と名ばかりの‥‥家庭はどうなるんだろ?
母さんは‥‥
どうするんだろ?
オレは‥‥何も出来ないのか?
何故‥‥大人は‥‥こんな裏切りをするのだろ?
亮平は玲音の肩を叩いた
「ガキなのは‥‥どうしようもねぇじゃねぇか‥‥
俺だって‥‥そう思ったさ‥‥
今も夜働く母さんを見て無力さを感じているさ‥‥
だが俺達はガキだ‥‥大人じゃねぇのは事実だ
どうしようもねぇ事を嘆くより、おめぇはおめぇが出来る事をするしかねぇじゃねぇか‥‥」
「亮平‥‥ありがとう‥‥」
「友達じゃねぇか‥‥」
「うん‥‥だな」
亮平は玲音を連れ帰った
その夜は自分の部屋に泊め、ずっとずっと一緒にいた
