パン屋の眼鏡さん

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結婚をしたくない訳が無い。


ウェディングドレスは女の子の憧れだ。


だが私にはそれを着る自信なんてない。



私は昔から悲観的だったわけではない。

むしろポジティブだ。



けど…恋愛に関しては、自分のことに関しては臆病になる。



私はよく片想いをしていた。
両想いがどんなものなのか気になって仕方がなかった。


昔夢見ていたプリンセス達みたいに幸せになれるのかと。



でも告白しても全然上手くいかなくて


後でクラスのネタにされた事があった。


好きだと思っていた人に裏切られた事も


やっと両思いになれて嬉しかったけど上手くいかなかったりと散々だった。


好かれる人は変わった人が多くて自分が好きな人には好かれない。



そんな私が今更、恋愛をして結婚?


有り得ないし
全然そんな未来も思いつかない。



けどお母さんに言われた言葉だけが頭を駆け巡った。



「結婚しなくてもいいから一目惚れとか運命の人とかに出会いたいな…」



そう呟きながら私は眠りについた。

次の日、まさかそれが現実になるとも知らずに。