俺と喋らない彼女との幸福な生活。

【prrrrrr.......】



「…誰だよ、こんな時に」


着信画面を見てみると、大学の友人だった。


おおかた、休んだ分のノート取らせてくれとか、

そういうくだらない内容だろう。

かと言って、無視するのも不自然だ。



「…ごめん、ちょっと出てくるね」


心の中で舌打ちをしながら、俺はリビングを後にした。